山﨑 良樹 山﨑 良樹
Interview 02

Webデモンストレーション

科学・計測機器営業本部
SI販売促進室
Scanning系グループ
主事
山﨑 良樹

  • 山﨑 良樹1
  • 山﨑 良樹2

顧客の真のニーズに応えるため
Webデモンストレーションを導入

日本電子の製造するSEM(走査電子顕微鏡)は素材開発や電子部品の不良解析などで幅広く利用されている。そのため、顧客となるユーザーも初心者から熟練者まで多様だ。そこで、日本電子では購入前に顧客にSEMの操作性や性能などをより簡単に体感してもらうため、顧客は自社に居ながらインターネット回線を通じてデモンストレーション(以下、デモ)を体験できる。Webデモンストレーションのサービスを開始、顧客から喜ばれている。

山﨑 良樹1
山﨑 良樹2

顧客が簡単にデモを体験できる仕組み

かつては研究目的に使われていたSEMも、現在では多くの企業で計測・検査目的などに利用されている。SEMはミリオーダーからナノオーダーの試料表面の形態観察ができ、元素分析も可能だ。素材や部品の微細化が進み、もはや生産現場でもSEMは不可欠になっているわけだ。
そのためSEMは、ますます洗練された操作性やインターフェイスによる、スピーディーなデータの取得と使用者を選ばない、ツールとしての工夫が求められるようになっている。
SI販売促進室でSEMを主に扱っている主事の山﨑良樹は、東京支店や筑波支店などで営業を担当した後、2017年4月から販売促進室に異動、豊富な経験を活かして営業の支援を行っている。
「汎用SEMの販売に当たり、商談のサポートやPR、お客様のためのデモのアレンジを行っています。これまで、デモは昭島の本社か大阪支店などに来て頂く必要がありましたが、遠方のお客様には不便だったので、Web会議システムを使ったWebデモンストレーションを2017年から導入するようになり、私がその担当となりました。」
SEMは高額な装置のため、実際に何ができるのか、使い勝手はどうかなどを確認する必要がある。そのため、現在でも最終的には日本電子に来社してデモで確認をするのだが、その前に簡便にデモを体験できる仕組みとしてWebデモンストレーションを導入した。

担当者や上司、幹部も一緒に体験

「これまで、お客様がどのメーカーのSEMがいいのか比較する際も、装置のスペックやサンプルがどれだけよく見えたか、ということぐらいの評価軸しかありませんでした。それでは、昨今、装置選定で重要視される操作性やデータ取得の速さによる、業務改善を担当者が上司に伝えにくい。しかし、Webデモンストレーションならば、お客様が実際に観察・分析したいサンプルを送ってもらい、担当者や上司、幹部のみなさんにも同席してもらって、使い勝手や性能を体感し、観察・分析結果を見ることができるので、より導入するメリットが伝わります。」と山﨑は語る。
日本電子の営業担当がタブレット型パソコンを持参するだけで、顧客側は自社に居ながらにしてネット回線を通じて汎用SEMのデモを体験し、オペレーターに倍率、画角、コントラストなどを指示しながら自分たちが見たいものを観察できる。
特に2017年3月に市場に投入した新しい汎用SEM「JSM-IT500」は、ユーザーレベルを問わない操作性と簡便さを備えた機種だ。複数のサンプルをセットしてもサンプルの観察箇所に素早く移動できるシステムも搭載しており、Webデモンストレーションに最適だ。
「IT500は、もともと高い成約率を誇っていますが、リモート・デモの導入で上期だけでさらに4%アップしました。また、導入メリットがより伝わるため価格交渉も減りました。お客様にとっては安心して買っていただけるためのサービスです。」

営業は社内にお客様の声を届ける役目

現在、山﨑は主に東京支店の営業担当に対して、Webデモンストレーションの使い方を指導し、若手社員を中心に活用が始まっている。
「営業は、一度でも使ってお客様に喜んでもらえると、繰り返し使ってくれるようになります。まずは現在使っている人たちに使いこなしてもらい、周囲に広めてくれればと思っています。」と山﨑は自信を持っている。
SEM以外の装置でもWebデモンストレーションは使われるようになっており、海外でもどこでも通信さえつながっていれば利用できる。
「お客様はものがほしいのではなく、やりたいことがあるからものを買う。営業は、そのお客様のやりたいことを実現するのが仕事です。社内にお客様の声を届けるには営業が忙しくなりすぎている。そのサポートをすることが私の仕事ですし、Webデモンストレーションは、技術者にお客様の生の声を伝える道具として、とても役に立っています。」

モノ売りからコト売りへの転換

山﨑は顧客のニーズを引き出すコツとして「本当にやりたいことを教えてもらうだけ。」と語る。
「ただし、自分自身の事で想像するとわかりやすいが、お客様も本当にやりたいことを簡単な言葉で話すのは難しく、我々もすぐには理解出来ない事が多い。そのため、何回も質問しなくてはなりません。そして、社内に戻って技術者に正確に伝えられるように曖昧な点を明確にするため、1つの質問に対しては、少なくとも5回ほど質疑を繰り返すとわかってきます。」
そのためにも営業は顧客のワークフローを理解しないといけないと山﨑は言う。
「汎用SEMは初心者でも使えるように使い方をサポートし、顧客の業務改善にどう役に立つのか?を示さなければなりません。私たちの仕事は“モノ売りからコト売り”に転換する必要があります。」
今後、数年後の目標として山﨑は「顧客目線での提案型営業や商品企画を行うことがより当たり前に思える社風を作りたい。」と語る。その一方で、安易に「差別化」や「ソリューション」を、という言葉を使わないとも言う。
「お客様は差別化ではなく、何かやりたいことがあるはずです。それをシンプルに考え、自分も楽しんで提案することが大事です。また、ソリューションという言葉は単なる手法や技法に陥りやすいため、重要なのはお客様がその先にメリットを得られるかです。装置のスペックを示すことが営業の仕事ではなく、ソリューションの効果(メリット)を定量的に示すことこそ役割です。」
山﨑は将来的には商品・サービスの企画から商流まで担うプロダクトマネジャーになりたいという。それこそが日本電子の目指す方向性だろう。

The Professionals
“70年目の転進”を担う
プロフェッショナル